仁和寺 中門
寛永14年(1637)から正保元年(1644)にかけて建立された、三間一戸(さんげんいっこ)の八脚門です。二王門と金堂の間に位置し、建築様式は二王門と同じ和様で統一されています。
持国天と多聞天
中門正面に向かって右に持国天、左に多聞天が安置されています。
この二天は、帝釈天の家来で四天王の一であり、須弥山(しゅみせん)の中腹にある四方の門を守護しているといわれています。
多聞天は、片手に宝塔を持つことから財宝の神として知られています。また、日本において四天王の中で単独で祀られる場合は、七福神の一、毘沙門天となります。
持国天は東方、多聞天は鬼門(北東)にあたる北方を守護することなどから、戦勝の神としても広く知られるようになったと考えられます。
両像が踏んでいるのは、邪鬼です。
参考文献
- 佐藤令宣・草野満代『新版 古寺巡礼 京都 第22巻 仁和寺』(淡交社)
- 真言宗御室派総本山 仁和寺