朝倉堂
永正7年(1510)越前朝倉氏の9代目当主、朝倉貞景らの寄進よって建立された法華三昧堂を起源とする堂で、寄進者の姓から朝倉堂と呼ばれています。洛陽三十三所観音霊場の第十三番札所で、本堂と同じく清水型十一面千手観音を本尊としています。
創建時は、清水寺の本堂と同じ懸造りの建物であったとされていますが、寛永6年(1629)の火災により消失。その後、整地(※)が行われ、平地に建てられました。
- (※)
- 消失した堂の下から石棺が出土し、その中から金色の千手観音像が発見されました。現在、その千手観音は成就院の持仏堂に安置されています。
明治政府の神仏分離令により地主権現(現在の地主神社)で祀ることができなくなった文殊菩薩像や廃絶した塔頭・子院の仏像なども安置されています。
参考文献
- 横山正幸『京都清水寺さんけいまんだら』(京都 清水寺)