東寺 講堂
創建当初の講堂は、文明の土一揆により焼失しており、現在のものは、延徳3年(1491)の再建(※)としています。文禄5年(1596)の大地震で倒壊しますが、慶長3年(1598)から工期5ヵ月で復旧されています。
- (※)
- 『醍醐寺文書』に延徳3年(1491)に立柱されたと記されていることから。
瓦に永正(1504-1520)、大永(1521-1527)のものが使われているものがあることから、実際に完成したのは大永2年(1522)頃と考えられています。
祀られていた二十一尊のうち、十五尊は焼失を免れ、現存しています。二十一尊の配置は、曼荼羅を立体的に表したもので、「立体曼荼羅」(※)と呼ばれています。
- (※)
- 「羯磨曼荼羅(かつままんだら)」とも呼ばれていますが、最近の広報資料などを考慮すると、東寺講堂の立体曼荼羅とするのが妥当(伝わりやすい)と思われます。
参考文献
- 東寺(教王護国寺)宝物館『東寺の建造物』