東寺 食堂(じきどう)
創建時の食堂は、承和10年(843)頃には既に造営されていたと考えられていますが、文禄の大震災(1596)により倒壊。 文政11年(1828)に再建されますが、昭和5年(1930)12月、終い弘法の際の火の不始末によって消失し、昭和8年(1933)に建てられたのが現在のものになります。
現在の本尊は十一面観音菩薩ですが、元は醍醐寺の開祖である聖宝により開眼された高さ6約メートルの千手観音菩薩を本尊としていました。昭和5年の火災により損傷したため、修復後に宝物館へ移されました。
また、本尊と共に安置されていた高さ3メートルを超える四天王は、火災の被害を受けながらも現在の本尊である十一面観音菩薩を守護しています。
参考文献
- 東寺(教王護国寺)宝物館『東寺の建造物』
- 竹内のぶ緒『東寺 行こう』(雄飛企画)