音羽の滝
音羽の滝(おとわのたき)は、『清水寺縁起』で語られている金色の水流の源とされる滝で、そこで水垢離(滝の水を浴びて身を清める)をしていた行叡が200歳もの長寿であったことから、「金色水」「延命水」として信仰されています。また、その清らかな流れは、「清水寺」の名の由来となっています。
古来から水垢離をする場所であり、筧(かけひ)によって3つの流れに分かれています。音羽の滝がいつから3つの流れに分かれたのかは不明ですが、16世紀に描かれた『清水寺参詣曼荼羅』には、3つの流れで水垢離する人々が描かれています。滝の高さは4メートル強。その上には、倶利伽羅龍王を祀る不動堂が建てられています。
滝裏の祠に祀られているのは、不動明王と脇侍の矜羯羅(こんがら)・制吒迦(せいたか)の二童子、そして行叡(写真左端)です。
瀧拝堂
音羽の滝の西にあるお堂で、参考①によると、江戸初期・寛永年間に建てられたもので、「瀧拝堂」といいます。但し、この本以外でこの名称が使われている文献を見つけられていません。
参考文献
- 横山正幸『京都清水寺さんけいまんだら』(京都 清水寺)